今年もツーリングの季節が近づいてきた。ライダーはまるで虫のように夏になったら出現し、渡り鳥のように、夏に日本の東西南北の岬を目指す。この毎年ワクワクする季節に北海道ツーリングをに行きたいと思うライダーは多いのではないだろうか。
ライダーにとってツーリングをしている瞬間はこの上なく脳汁が出る瞬間であるが、その前の段階のツーリングルートを考える段階もまた楽しすぎて脳汁が出ると思う。
北海道のツーリングルート旅を志すライダーの数ほどあり、それぞれのライダー「ああでもないこうでもない」とルートを模索している瞬間もライダーの特権である。このため、ここではツーリングルートを提案することはせず、それぞれのライダーがツーリングルートを策定しやすいように北海道に30年近く住んでいた道民がツーリングルート策定のために抑えるべきポイントを独断と偏見で綴っていきたい。
札幌以外は一時間でちょうど60キロ走る

まずツーリングルートを策定するうえで、北海道ではどれくらいのスピードでバイクを運転することになるのかを考えなければならない。北海道は他の都道府県と比べて巡行が早いことで知られているが、北海道を数万キロ走ってきた俺の感覚から言うと、札幌などの市街地以外の場所における走行ペースは、警察に捕まらないであろう法定速度+10キロの走行であれば、トータルで60km/hほどの速度に落ち着く。これは市街地やちょっとしたトイレ休憩、信号で止まるなどを考慮したときのトータルでの速度である。この速度を観光地や宿泊地の目途を決める走行予想距離のバロメーターとして用いてツーリングルートを決めると良いと思う。
楽しくツーリングしたいなら一日の走行距離は200km前後

上記のとおり札幌以外はちょうど60km/hの速さで走行することができるから、北海道のツーリングスポットを回り、観光も休憩も考慮すると、一日の走行距離は大体200km前後とするべきであると考える。走行している時間に換算するとはおおよそ3~4時間であり、これを超えると次の日に体がしんどい。この200kmという距離を次の宿泊地を決定する際に参考にしてほしい。
キャンツーは遅くとも3時ごろにチェックインが理想

北海道でキャンプツーリングをする場合には、午後3~4時頃に早めにチェックインすることが理想である。なぜなら、チェックイン時間ギリギリになると、テントを張るのが大変になる上に、テントを張って食べ物などの買い出しをするとなった場合、真っ暗の中バイクで移動する羽目になり大変危険であるからである。キャンプ場は基本的には市街地に離れた郊外にあることが多く、夕食の買い物や温泉に行く場合にはバイクで行くことが必要になるケースが多い。郊外であれば未舗装路や砂利が散乱している道などもあり、暗くなった道は危険が多くあるので、できるだけ、この買い出し+温泉のタイミングは日が落ちていない時間にできるようにすることをお勧めする。このため、3時ごろのチェックインが理想であると考える。7月の日の入り時刻は大体19時となり、温泉に入ってゆっくりしていてもまだ明るいうちに帰ってこれる。
また北海道はは特に、日が落ちてくると気温が大きく下がる。例えば釧路の2024年7月の平均気温は19.9度であるが、その隣の標茶町では7月の最低気温が7.8度を記録している日がある。温泉に入ってもバイクに乗って帰ってくる間に湯冷めするのはもったいない。
〇 道東(釧路地方)気温データ
川湯 | 阿寒湖畔 | 標茶 | 釧路 | 弟子屈 | |
7月平均気温 | 20.3 | 20.6 | 20.8 | 19.9 | 20.2 |
川湯 | 阿寒湖畔 | 標茶 | 釧路 | 弟子屈 | |
7月最低気温 | 10 | 12.2 | 7.8 | 13.5 | 9.3 |
遅くとも9時にはチェックアウトしたい

最近はキャンプ場での宿泊における22~7時の間はクワイエットタイムと呼ばれ、宿泊者はできるだけ静かに過ごすことが求められていることからも理想のチェックアウト時間は7時以降が理想ではある。一方で昼に近づいていくにつれて気温が上昇し、暑い中テントの撤収を強いられることとなるため汗をかきやすくなる。走行中常に風を浴びるライダーは汗冷えの速度が尋常ではないため、できるだけ汗をかかないよう早めに旅立つことが最も合理的である。ライダーの朝は早いことで有名であるが、これはライダーの生存上最も合理的な選択の一つで、生物の進化と同じようなものであると考える。
また、キャンプ場のチェックアウト時間は10~11時に設定されている場所が多い。混雑を避けるためにも遅くとも9時に出発ができれば、暑くもなく、混雑もない快適なツーリングをすることができると考える。
オロロンライン北部と猿払村付近は特に測定注意

北海道はどこも直線が多く、警察の速度取締りが多いことで知られているが、個人的に取締りが多いと感じるのはオロロンラインの北部(留萌~天塩あたり)と猿払村付近の国道238号で速度取締りが多いと感じる。ただ、これ以外にも測定は多くの場所で行われているので、せっかくの北海道ツーリングを台無しにしないためにもセーフティードライブが必要になってくる。
徒歩で温泉があるキャンプ場が至高

ライダーにとってキャンプ場に荷下ろしをした後の買い出しと温泉入浴が体力的に大きな負担になる。基本的に長距離を移動した後に体力は残っておらず、更に北海道の寒さに更なる移動の意欲が削がれ、動きたくなるのがキャンプ場に到着したときのファーストインプレッションだと思う。
また、せっかく荷物を置き身軽になったのにもかかわらず、今度は温泉装備をツーリングバックに入れたり、プロテクターなどの装備を再度装着したりしなければならなず、再度そうこうする準備が煩わしい。さらに帰りにはバイクに乗るため、湯冷めもすることとなるため、近くに温泉がない場合にはキャンツー自体が億劫になってしまう可能性すらある。
キャンプ場から徒歩圏内に温泉がある場合には、①再度プロテクター等の装備を付ける必要もなく、②すべての荷物をテント内に置き、身軽になることもでき、③温泉であったまった状態で帰ってくることができる。そして何より、温泉でゆっくり今日のライディングについて語りながら酒が飲める。
以上のことから、温泉が隣接しているキャンプ場がライダーにとって至高のキャンプ場であると考える。北海道には温泉が徒歩圏内にあるキャンプ場はたくさんあるので、是非確認の上、宿泊地の候補決めてみてほしい。
北海道キャンプツーリングを楽しむために必ず役立つ3つのもの

最後に蛇足ではあるがツーリングルートを決める上で北海道ツーリングがより楽しくなるアイテムを3つ紹介する。
北海道キャンピングガイド

北海道の全キャンプ場の詳細が載っているガイドブックであり、見ているだけでワクワクしてくるものである。上記にも書いたように近くに温泉のあるキャンプ場に宿泊するのがキャンツーには最も適していると考えているが、このガイドブックでは温泉に隣接しているキャンプ場を探すことができる。
下記の項目に関する情報からキャンプ場を逆引きすることも可能であるため、宿泊地の決定に非常に参考になる。他にも様々な役立つキャンプ場情報が搭載されているが、中でも個人的「就寝時の音」が詳しく書かれているところが、想像が膨らみ、好奇心がそそられた。是非とも北海道ツーリングのお供に買ってみてほしい。
〇乗っている主な情報(逆引きできるもの)
- 有料/無料
- 場内若しくは近隣の温泉の有無
- オートキャンプが可能かどうか
- バンガローの有無
- ペット入場の可否
- 焚火の可否
- 駐車場での宿泊可否
- Wi-Fiの有無
ツーリングマップル

言わずも知れたライダーのツーリングバイブル。見ているだけで楽しい気持ちにさせてくれる。毎年表紙の撮影地が変わるため、マップルの表紙撮影地の聖地巡礼をするといった楽しみ方もある。特に解説は無用であると思うが、個人的にはスマホ用より本媒体の方が見ていて脳汁が出る。
モトクル

モトクルというライダー専用のSNSがある。スマホアプリがあるのでスマホにダウンロードして使用する。様々なライダーがツーリングスポットをインスタ感覚で紹介してくれているので、旅の目的地の参考になる。投稿するライダーはかなり多く、ツーリングマップルと同じぐらいツーリングスポットが網羅されており、隠れた観光スポットや特産品が発見できることもできる。また、自信が投稿することにより北海道ツーリングの記録としても使える。
最後に

ライダーの誰もが憧れる北海道ツーリング。北海道では何気なく走る名もない道が絶景スポットだったりする。これから北海道に行くライダーには是非ともこの記事を参考にして、無理のない、楽しいルートで北海道を楽しんでほしい。
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