【新卒から6年で600万円】転勤することで自動的に小金持ちになるカラクリ

コラム

 公務員として勤務していた6年半で4回の転勤をしてきた俺だが、転勤にはデメリットもある一方で、資産形成上のメリットもあると感じている。最近では転勤が負の側面で語られることが多いが、転勤をしてみてよいこともあった。それは「貯金ができた」ことである。ここでは何の不便もなく6年で600万円貯金した転勤族であった俺が、転勤が資産形成上有利であることを伝えるとともに、転勤族の資産形成術を一挙に綴っていきたい。転勤により転職を考えている人は参考にしてほしい。

宿舎(社宅)を活用することで金が貯まる

宿舎

 国家公務員をはじめとする転勤族は全国各地に転勤があり、その転勤の度に借家を用意する必要がある。転勤の際の住居は①宿舎(社宅)②他の民間の賃貸を選ぶことになると思う。特に公務員の宿舎は著しく古いものや立地が悪いことも多く、宿舎という選択肢があるのにもかかわらず、民間の賃貸物件を選ぶ人が多い現状がある。宿舎(社宅)以外の賃貸物件を選択した場合でも住居手当がもらえるので、条件のいい物件に住める上、家賃負担もある程度低減されることから、宿舎(社宅)に住むメリットが少ないように見える。

 ただ、宿舎(社宅)の最大のメリットは単に賃借料が安いということではなく、自分の課税所得を圧縮できるところにある。所得税や住民税は自身の所得に対して税率が課税される。このため所得を減らすことができれば減税効果が見込めるが、宿舎はこの課税される所得を減らすことができる。住居代は毎月かかるランニングコストであり、長期で見たときにはその減税効果も大きい。そして、宿舎(社宅)ではなく、それ以外の民間の賃貸物件に住居する場合には、住居手当(家賃補助)がもらえるが、その住居手当は所得に含まれ、課税の対象になる。このため宿舎(社宅)に居住するのと他の民間の賃貸物件に居住するのでは課税所得に大きさが出る。

 俺が現役公務員の時でもこれを見落としている人は多かったので、この事実をもとに転勤先の住居を決定する参考にしてほしい。特に住居に対するこだわりが強くなければ、少し古くても宿舎(社宅)に入ることをお勧めする。

広域異動手当/単身赴任手当で金が貯まる

転勤

 転勤を受け入れることで各種手当の恩恵を受けることができる。

広域異動手当/転勤プレミアム

 転勤のメリットの一つであるのが広域異動手当である。広域異動手当とはその名前のとおり、広域な異動をした国家公務員や行政執行法人の職員などに支払われる手当である。国家公務員の異動に伴う経済的負担を軽減するために支給される手当でり、最大で給与の10%の上乗せされるものである。

一般職の職員の給与に関する法律 第十一条の八

 職員がその在勤する官署を異にして異動した場合又は職員の在勤する官署が移転した場合において、当該異動又は移転につき人事院規則で定めるところにより算定した官署間の距離及び住居と官署との間の距離がいずれも六十キロメートル以上であるときは、当該職員には、当該異動等の日から三年を経過する日までの間、俸給、俸給の特別調整額、専門スタッフ職調整手当及び扶養手当の月額の合計額に当該異動等に係る官署間の距離の次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める割合を乗じて得た月額の広域異動手当を支給する。

~~~~~~~~~一部省略~~~~~~~~~


一 三百キロメートル以上 百分の十
二 六十キロメートル以上三百キロメートル未満 百分の五

 民間企業においても同じような趣旨で「転勤プレミアム」という制度を取り入れる動きが昨今において多く見られ、転勤を受け入れることで、同じように給与に手当が上乗せされることがある。

単身赴任手当

 上記と並行して転勤により配偶者と別居する場合には、その異動距離に応じて30,000~100,000円の単身赴任手当を受け取ることができる。

一般職の職員の給与に関する法律 第十二条の二

 官署を異にする異動又は在勤する官署の移転に伴い、住居を移転し、父母の疾病その他の人事院規則で定めるやむを得ない事情により、同居していた配偶者と別居することとなつた職員で、当該異動又は官署の移転の直前の住居から当該異動又は官署の移転の直後に在勤する官署に通勤することが通勤距離等を考慮して人事院規則で定める基準に照らして困難であると認められるもののうち、単身で生活することを常況とする職員には、単身赴任手当を支給する。ただし、配偶者の住居から在勤する官署に通勤することが、通勤距離等を考慮して人事院規則で定める基準に照らして困難であると認められない場合は、この限りでない。
2 単身赴任手当の月額は、三万円(人事院規則で定めるところにより算定した職員の住居と配偶者の住居との間の交通距離が人事院規則で定める距離以上である職員にあつては、その額に、七万円を超えない範囲内で交通距離の区分に応じて人事院規則で定める額を加算した額)とする。

 この法律は国家公務員の給与を定めているものであるが、民間企業の単身赴任手当をはじめとする各種手当の相場はこの国家公務員に関する法律に準じてが決められていることが多く、多くの企業で同様な相場の手当が支給されていると思う。 

 転勤による経済的負担は確かにあるが、賢くランニングコストを減らすことができれば、上記ような手当制度の恩恵を受けることができ、転勤を逆に資産形成上のボーナスタイムにすることが可能であると考える。

田舎は金の使い道がないから金が貯まる

田舎

 田舎は東京などの都会と比べると圧倒的にお金のかかる場所が少ない。田舎ではスケールメリットを生かしたイオンなどの大型商業施設が、他に個性のある昔ながらの商店街を淘汰しており、お店種類がかなり少なく、消費者にとって合理的な買い物環境が形成されている。一切の無駄がなくその分、面白い個性のあるお店が少ない。

 このため、お金を生活必需品以外にかける場面が限りなく少なく、必然的にお金が貯まる環境になっている。

自炊の価値が上がるから金が貯まる

料理

 田舎は都会と違って、中間物流コストがかからないため、お店に売っている食品の物価が安い。また、圧倒的に野菜や魚介類が新鮮であるため、簡単な調理をするだけでも自分で食べるご飯が美味しくなる。このため、外食と比較して相対的に自炊することの価値が大きくなり、自炊するくらいなら「自分で作った方がおいしい」となり、外食の機会が減る。

 魚介類は捌き方が分かれば、調理も不要であり簡単であるため、自炊が促進され生活コストがかからない。

役職や給与等級が上がることが多い

スーツ

 大きな組織になればなるほど、転勤をさせる人間は仕事ができる人間でなければならない。田舎の支店における管轄の人口カバー率は基本的に少ないから、支店に配置する人員も少数で、かつ精鋭であることが組織運営上求められる。このため、そもそも田舎に転勤が決定した人物は、ある程度仕事ができる人であることが多いから、人員の少ない支店では人員の多い本店よりもその優秀な仕事ぶり、活躍アピールでき、良い意味で目立つことにに繋がる。

 転勤はこの①そもそも評価されている人間が行くと②仕事ぶりを比べる人間が少ないため自分の活躍が評価に繋がりやすいという利点があり、継続勤務で役職や給与等級が上がることが多い。 

ふるさと納税と積立NISAは転勤と相性がいい

貯金

 公務員は副業がほぼ完全に制限されているため、余暇時間でお金のインカムを増やすには専ら投資による方法しかない。これは副業が制限されている民間企業で働く人にも同じことが言える。

〇参考

国家公務員法 第103条(私企業からの隔離)

職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の 役員 もしくは 顧問 となり、または 自ら営利企業を営んではならない

国家公務員法 第104条(他の事業又は事務の関与制限)

職員は、報酬を得て、国又は地方公共団体の機関の長の許可を受けないで、他の事業又は事務に従事してはならない

地方公務員法 第38条(営利企業への従事制限)

職員は、任命権者の許可を受けなければ、自ら営利企業を営み、または営利企業の役員その他の職を兼ねてはならない

 転勤は基本的に数年単位になることが多く、長期間娯楽の少ない田舎で過ごすことにより、上記のようににお金が貯まっていくが、その分時間を持て余すことが多くなる。この長い時間を武器に資産形成ができるのが分散積立投資であり、これに相性がいいNISAとiDeCoの制度をフルで活用することで、余った時間で資産形成が狙える。この制度は時間と金を持て余す転勤族にとって最適な資産形成術と言える。

 また、ふるさと納税については返礼品が必ず自宅に配達されることから、買い物の利便性が薄い田舎に転勤になる転勤族と相性がいい。返礼品が日用品である自治体に寄付をすることで、田舎における買い物の負担を軽減することができる。米やティッシュなど運ぶことが面倒なものを返礼品として受け取ることが転勤生活を送る上で賢い方法であると考える。

最後に

 転勤は負の文脈で語られることが多いが、資産形成上、転勤がない人よりも有利なこともある。是非とも転勤になった人は自分の人事に悲観せず、転勤生活を楽しんでみてほしい。

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