俺が国家公務員を退職して今月でちょど一年となる。俺が公務員を退職する際にはかなり不安を抱えていて、実際に公務員を辞めた人がどんな仕事についているのか、どんな状況になっているのか気になって情報収集していたことを思い出した。
公務員を退職しようと考えている人は自分と同じ境遇を辿った先輩方の生き様を知ることで、今後の人生のベンチマークができ、安心することができると思う。
ここでは、国家公務員退職者が現在どのような仕事をし、どのような生活しているのか、現在の状況をネットで調査したのでまとめた。ただし今回の調査は、ネットでの情報収集に限られるため、現在インフルエンサー的なポジションにある人間だけに紹介が偏っている。当然俺のように民間の会社員になっている人も山ほどいると思うが、その方々を紹介するとキリがないので今回は割愛したい。また、今回の調査では一般職の人間に対象を絞った。国家公務員を退職したいと思っている方は参考にしてほしい。
じてこ先生(笹圭吾さん)
じてこ先生は元大阪国税局職員で、現在は税理士としてYouTubeやSNSで税金や経営に役立つ情報を発信している。この方は20年近く税務署及び国税局に勤め、税理士の資格を取得したのち、税理士として独立している。国税に入庁当初から税理士として働くセカンドキャリアを考えていたようで、有言実行をしている策士である。税理士資格を取得し独立する人は国税の職場でも多いが、この方のように顔をさらし発信する税理士はなかなか少ない。個人的には俺の大先輩に当たる方で、国税を辞めた理由などが俺と酷似していて親近感が湧いた。
この人のように省庁に長年勤務することによって得られる士業の試験免除制度を活用することで、セカンドキャリアを構築することも一つの選択肢である。数十年間公務の職場を耐え抜くことができる場合には、この人の生き方はセカンドキャリアとして参考になるかもしれない。
小林義崇さん
35歳で独立した小林さんは元東京国税局職員であるものの、俺と同じように税理士資格を取得せず職場を退職しており、現在はマネーライターとして活動している。税金に関する記事執筆や取材を中心に、税理士と連携して一般社団法人を立ち上げたり、本を出版したりなど、ライター業を通じて税務の知識を活かし活動をしている。著書『元国税専門官がこっそり教えるあなたの隣の億万長者』はメディアにも取り上げられ、かなり有名である印象がある。
公務員は書類作成や報告書作成等の業務を行う機会が多い。その業務で得た文書作成スキルと税務といった専門知識を掛け合わせて仕事にした成功例であり、考え方などは参考になることが多い。先に記載した「じてこ先生」とは対照的に税理士資格の無資格者であるため、俺のように20代で退職して資格を取得できなかった方にとって、今後の生き方の参考になる。
士業資格の免除はどの省庁でも数十年の一定の業務経験が要件になっていることが多く、この人のように早い段階で舵切することで、資格に頼らない道でも自己実現に向けて早い段階で踏み込むことができる。
りおなさん
りおなさんは元経済産業省一般職員(数年で退職)で、YouTubeで公務員時代のエピソードや投資に関する情報を発信しているほか、FXトレーダーとして活動していた。最近では海外に留学に行っているようで、自分のやりたいことを見つけたようである。自分の理想のために容赦なく行動に移している姿が印象的で、ダンスのショート動画など行動してみることの大切さを動画を通して学ばせてもらった。また、俺と同い年で親近感が湧く。
彼女は経産省で学んだことを活かすというよりは、畑の違う自分の好きなことを仕事にしている。自分の人生において、やりたいことに向かっていくための軌道修正として大幅な舵切り(退職)をしたタイプの人間であり、自分の人生を主体的に生きていくことの一例として、人生どんな時でもやり直せることを学ばせてもらった。
トーマス(ガジェマガ)
トーマスさんは「ガジェマガ」というガジェット紹介ブログやYouTubeチャンネルを運営するインフルエンサーで、元国家公務員(省庁不明)の経歴を持つ。公務員退職後はフリーターやIT企業営業職を経て、副業していたブログで独立を果たしている。
国家公務員を退職したという経歴が似ていることからこの人の活動に注目し始めたが、発信しているブログの内容がどれも面白く魅力的であった。トーマスさんの考え方は人生において参考になることも多く、中でも「挑戦(行動)することの大切さ」は最も学ばせてもらった。公務員時代の安定を捨てて自由な生き方を選び、成功を収めている彼のキャリアは、俺の人生のマイルストーンとなっており、俺がブログを始めたのもこの人の影響が強い。
人生は一度きり
元国家公務員の現在を調べてみて感じたことは、将来のために今を生きるのではなく、今の自分のために今を生きることを選択しているということ。将来は「今」の積み重ねの結果論でしかないのだから、「今」を生きることが自分の人生を生きることと考え、みんな行動に移していると感じる。自分の人生を自分で舵を切ることは勇気がいることだが、その舵切の結果が現在に繋がっている。
今回紹介したのはインフルエンサー的な立ち位置の人に偏ってしまったが、民間企業から民間企業に転職している人間が無限にいるように、公務員から民間の勤め人にキャリアチェンジをしている「元国家公務員」なんて無限にいる。だからもしこのブログを見ている人の中に将来を不安視している現役公務員がいたら、自分の人生の舵取りをする勇気をもって、一度きりの人生を謳歌していってほしい。
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